ロシアとインドに住んでみた

モスクワの僻地駐妻(へきちちゅうづま)生活記

モスクワの散歩道(11) 救世主キリスト聖堂

 

プリヴェート!(こんにちは) chocolatです。
僻地駐在妻(へきち ちゅうづま)やってます。
今回はお気に入りの散歩道、救世主キリスト聖堂を紹介します。
中を見学して、地下と展望テラスを見るなら1時間は必要です。

 

救世主キリスト聖堂

クレムリンの西、モスクワ川ぞいに燦然と輝く大聖堂だね。

でも実はモスクワで最も受難の多い建築かもね。
あっボリショイ劇場も何度も火事になってたっけ・・・

まず、この聖堂の建築きっかけなんだけど、対ナポレオンの祖国戦争勝利後、
戦没者の慰霊のために、雀が丘に大聖堂を建設する計画を立てたんだよね。

聖ワーシリー寺院も対モンゴル戦の戦勝記念だけど、ロシア皇帝は戦争に勝つと聖堂を建てたがるね

1824年にコンペが行われて、地下は戦死者の精霊が眠るので長方形とかって、
フォルムに意味を持たせる斬新な設計をしたA.ヴィットベルグが入賞

でも彼は、その後経験不足で経理上のミスを犯し、流刑になる。なんて残念。。。
更に、雀が丘の地盤が弱く、大聖堂の建築不適地であることが判明、全てが白紙に・・・・

その後別の建築家K.トンらによって、1838年に着工し、
ついに1883年、約50年近くかけてこのネオ・ロシア様式を極めたこの大聖堂が建設された。

でもこの聖堂にさらなる悲劇が。。。
1931年、完成から100年もたたないある日、社会主義における宗教弾圧の対象となって、
スターリン政令で爆破されちゃう・・・

跡地にはスターリン曰く「世界の首都」モスクワにふさわしい、ソヴィエト大宮殿が建設されることに。

でも地盤や予算の問題で、壮大すぎるその計画は頓挫
フルシチョフの時代に市民プールになる始末

ソ連崩壊後に新生ロシアの宗教の拠り所として再建が決まり、かつての大聖堂を忠実に再現し2000年に完成した。

良かったねぇ

現在も多くの信者が集まる現役の教会なんで、入場は無料だけど、
内部の撮影はできないし、信者の邪魔にならないように見学してね

1階の聖堂はもちろん入った瞬間に圧倒されるスケール

見逃してはいけないのは地下聖堂。
礼拝所があって厳かな雰囲気
なんか、ゲーム・オブ・スローンズの宮殿の地下・・・
入口が分かりづらいけど絶対見てね

あと、有料だけど、上部に展望テラスがある。
これは、エレベーターで上がって、更に階段を少し登ったところにあって、
周囲が一望できる。

そんなに高くはないんだけど、クレムリンを上から一望で一度行く価値はあり
首都をモスクワからサンクトペテルブルクに遷都したにっくきピョートル大帝銅像も見下ろせる

ということで、地下礼拝所も含めて、必ず一度は行ってね

地図

関連サイト

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建築がわかると散歩も楽しい → 初心者向け ロシア建築の歴史 

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